東京の真ん中に暮らす時間と、東京を離れて過ごす時間と。

海での暮らしを中心にした
都心暮らし。

港区元麻布に住む氏は、週末になると三浦半島にある親類で所有するセカンドハウスへと車で向かう。長男をヨットスクールへ通わせるためだ。自身も幼少の頃からヨットに親しみ、現在も友人と共同で所有し仲間との時間を過ごしている。

彼の住まい選びは独特だ。ここ10年の間に麻布十番周辺だけで3回住み替えているが、都心エリアに住まいを探し続ける理由は前述のヨットにある。海には専ら車で向かう。麻布十番は高速道路の入り口がごく近くにあり、想像以上に短時間で海に到着できるのだ。週末の都心は渋滞も無く、海までの距離はさらに縮まる。

「気持ちの上では海が生活の中心なんです。僕にとって、東京はあくまでも仕事をする場所。だから東京での住まいは、職場に行きやすく利便性の高い都心を選ぶのがベスト。その中でも(高速道路のアクセスが良いという意味で)“海に近い”麻布十番が理想的なんです。」

氏にとって現在の都心の住まいは、海と職場の精神的中間地点なのだ。

都心に住む理由はそれだけではない。

「住まいは暮らしの変化に合わせて、どんどん住み替えた方がいいと思うんです。自分たちの生活に合わなくなった家に無理に住み続けることはない。その際、ポイントは住みかえのし易さです。そういう意味で都心は不動産相場が大きく下がるということが考えにくいですから、売るにしても貸すにしても、より住み替えやすい。」

都心はリセールバリューが高いからこそ安心して次の住まいを検討できる。しかも氏は、中古のマンションを購入し、現代的で美しい室内にリノベーションしているため、よりリセールバリューが高い。

氏にとって、住まいは一生に一度の買い物ではない。ゆえに、二人の小さな子供のいる暮らしから、老後の夫婦二人の暮らしにまでフィットするような魔法の住まいを探す必要がない。そもそもひとつの住まいで、長年に渡りライフスタイルの変化にに合わせ続けることは難しいのではないだろうか。

そして驚いたことに氏は、「将来は徐々に小さい住まいにしていきたい」という。子供の成長とともに住まいは大きくなってゆき、子供が独立したら住まいは小さくなってゆく。歳を重ねるとともに住まいが広く、豪奢になるのではなく“デクレッシェンド”していくという考えは鮮烈だ。

「最終的には都心を離れて海の近くで暮らしたい。」

そう語る氏の住まいは、海沿いの家という最終章に向かう、ひとつの美しい交響曲として、様々に曲調を変えながらこれからも都心を自由に暮らし継いでいくのだろう。

ヨットがセカンドハウスの近くに。
将来は、海の近くに、小さな住まいだけで暮らすのもいい。
都心の住まいの安定した資産性が、
心にも、暮らしにも、夢膨らむゆとりを与えてくれる。

造付けの照明の光が、やわらかく
壁・床材の質感を一つにまとめる。
美しくリノベーションし、心地よく暮らすことで、
住まいの価値が上がる。


窓の外に広がる緑は、ここが都心であることを忘れさせる。
成熟した優れた住環境が選択できるのも
リノベーションならでは。